2.身辺資料
資料の中には、民喜の日常生活を伝える身辺資料も含まれています。
(1)資料番号971 木箱
資料番号971 木箱
原民喜著「机」を読む
(2)資料番号979 罹災証明書
昭和20年8月8日に東警察署によって発行されたこの罹災証明書もまた、民喜の作品に登場しています。昭和25年8月に発表されたエッセイ「一匹の馬」には、被爆の二日後、「昼ごろ罹災証明がもらえることになったので、私はまた饒津の方へ向う道路を歩いて行った、道ばたの焼残った樹木の幹を背に、東警察署の巡査が一人、小さな机をかまえていた」と民喜が罹災証明を受け取りに行った様子が書かれています。翌9日、民喜は兄一家とともに八幡村へと避難しますが、証明書裏面にも9日から米の配給が開始されたことなどが八幡村役場によって記入されています。