カテゴリー:こども図書館
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記事分類:お知らせ公開日:2024年2月14日
こども図書館職員が中国新聞「子どもたちへ本の招待状」(2023年10月)で紹介した本を対象別にまとめました。
本選びの参考にいかがですか?
『のんきなりゅう』
ケネス・グレアム 作 インガ・ムーア 絵 中川 千尋 訳 (徳間書店)
昔々、青いうろこと鋭い爪を持つ巨大な竜が、村の丘の上にあるほら穴にすみ始めました。羊飼いの小さな息子が出かけていき、会ってみると、実は話し好きで気のよい竜です。詩を作るのが趣味で、誰かを傷つけるつもりなどまったくないと言い、"2人"は友達になりました。
ところが、竜を恐れる村人たちは、聖ジョージという騎士を呼んできて、竜退治をさせようとします。何とか友達を助けたい男の子は、騎士を説得し、竜と"3人"で「戦い」の計画を立てることに。そして、決闘の日がやってきました。心優しい竜は、どうなってしまうのでしょうか?
『ルリユールおじさん』
いせ ひでこ 作 (講談社)
ソフィーの植物図鑑が壊れてしまいました。ソフィーはかけがえのないその本を直せる人はいないかと、パリの街を探し回ります。
「ルリユール」という看板の下がったお店で、ソフィーはあるおじさんに出会いました。店の中には紙や機械がいっぱいです。本の修復を引き受けてくれたおじさんは、ばらばらになったページを整え、糸でかがり、新しい表紙を作り、一つ一つ作業をしていきます。
ソフィーの大好きなアカシアの木のことや、おじさんのお父さんのことを語り合う中で、細かな修復の過程が、水彩画で丁寧に描かれていきます。皆さんにも、大切な本はありますか?
『疾風の女子マネ!』
まはら 三桃 著 (小学館)
前途有望な男子に近づきたいというよこしまな思いから運動部のマネジャーを志望していた咲良(さくら)は、高校入学後に陸上部に入部しました。
陸上自体にはあまり興味がありませんでしたが、初めての試合で部員たちの走る姿を間近で見たときに、「これに青春をかける」と心に決めるほど感動します。
先輩マネジャーや短距離リレーの選手たちとぶつかり合いながらも距離を縮めていく中で、咲良自身の中学生時代の部活動での苦い思い出についても見つめ直すようになり...。
マネジャーとして部員たちを支える高校生が、少しずつ成長していく青春物語です。
『だいすきだよ、オルヤンおじいちゃん』
カミラ・ボルイストレム 作 石井 登志子 訳 千葉 史子 絵 (徳間書店)
8歳の男の子オルヤンは、おばあちゃんが老人ホームに入ることになり悲しみます。おばあちゃんはホームを「ホテルと思えばいい」と言いました。
オルヤンはおばあちゃんに何度か会いに行き、働いている人やたくさんのお年寄りと触れ合います。そして、自分と同じ名前のおじいちゃんとも出会い、話をしたり、車いすに乗せて公園を散歩したりして、とても仲良しになります。けれども、おじいちゃんはだんだん元気がなくなっていき・・・。
オルヤンとともに、お年寄りとの交流や別れを心豊かに受け止め、うれしい気持ち、悲しい気持ちを身近に感じてほしい物語です。
『小さい魔女』
オトフリート=プロイスラー 作 大塚 勇三 訳 ウィニー=ガイラー 画 (学研)
深い森の奥にカラスのアブラクサスと一緒に住む、小さい魔女は127歳でした。まだ小さ過ぎるので、魔女たちが大勢集まるワルプルギスの夜には参加させてもらえません。どうしても行きたくて、こっそり集会に潜り込みますが、すぐに見つかってしまいました。
魔女のおかしらに、来年参加したいなら、よい魔女になるよう言われ、大きい魔女たちから空飛ぶ大事なほうきを取り上げられます。小さい魔女は仕返しをしてやろうと心に決め、魔法の勉強やへんてこな魔法を使った人助けを頑張ります。
よい魔女になろうと奮闘する小さい魔女の、楽しいお話です。