カテゴリー:こども図書館
Tweet
記事分類:お知らせ公開日:2023年4月18日
こども図書館職員が中国新聞「子どもたちへ本の招待状」(2023年3月)で紹介した本をまとめました。
本選びの参考にいかがですか?
『ねずみのオスカーとはるのおくりもの』
リリアン・ホーバン 作 みはら いずみ 訳 (のら書店)
寒い冬、ネズミのオスカーとお父さんは、食べ物を探しに出かけます。でも、近所の納屋には猫がいたりして簡単には手に入りません。おまけに、春に生まれてくる赤ちゃんのベッド用のわらも集めなければならないのです。
ある日、オスカーが風邪をひき、お父さんは1人で行くことに。ところが、その日も次の日も帰ってきません。2日過ぎ、オスカーは1人で食べ物を探しに出かけることにしました。納屋に入ったオスカーは猫に捕まりそうになりますが、そこにウサギのイースターバニーが現れ...。
春を待ちわびる気持ちと、家族がお互いを思いやる気持ちが詰まった一冊です。
『みんなでつくる1本の辞書』
飯田 朝子 文 寄藤 文平 絵 (福音館書店)
大根も電車も、柔道の勝負も、なぜ「1本」と数えるの? 留学生の友人から質問された著者は、その理由をうまく答えることができませんでした。そこで「1本」と数えるあらゆるモノ・コトを集めて、「1本の辞書」を作ることを思い付きます。
学生や家具屋さん、電器屋さん、駅員さん、柔道の選手までさまざまな人に話を聞くうち、少しずつ「1本」の正体が明らかになっていきます。
調査の過程が具体的に描かれており、気になることを調べる際のお手本にもなる一冊です。普段、何げなく使っている言葉の意味や歴史について、親子で考えてみませんか。
『君たちはどう生きるか』
吉野 源三郎 著 (ポプラ社)
おじさんとデパートを訪れた中学1年生の純一君は、屋上から見下ろした先にいる多くの人々が、それぞれにさまざまな思いを抱えて生きていることに気付きます。そして、人間は分子のようだと感じました。
おじさんは、純一君にコペルニクスの地動説のように、自分が中心ではないと気付いたことは大切なことだと伝えます。それ以来、純一君はおじさんや友人からコペル君という愛称で呼ばれるようになりました。
さまざまな経験を重ね、社会生活や人間関係に悩み、優しさや正しさについて考え、成長していくコペル君から生き方のヒントをもらえる一冊です。