カテゴリー:中央図書館
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記事分類:お知らせ公開日:2024年4月 2日
広島市立中央図書館には広島文学資料室があり、広島にゆかりの深い文学者21名の初版本や自筆原稿等を収集し公開しています。その資料群の核になっているのは、児童雑誌「赤い鳥」を主宰、創刊した、日本の児童文学の先駆者である広島市出身の鈴木三重吉に関わる資料です。
新美南吉の「ごんぎつね」や芥川龍之介の「蜘蛛の糸」などが発表された児童雑誌「赤い鳥」には、三重吉自らも筆をとり、自身の創作童話や海外作品を翻訳して掲載するなどして、多くの童話を子どもたちに届けました。
図書館では、三重吉の作品を多くの方にもっと知っていただきたい、特に若い世代に触れてほしいという思いから、三重吉が手がけた13作品を選ぶとともに、旧仮名づかいの文章を現代表記に改める作業を令和4年度から進めてきました。
また、令和5年度には、図書館の思いに賛同してくださった広島市立基町高等学校普通科創造表現コースの12名の高校生に、各作品の扉絵や表紙をデザインしていただく、『鈴木三重吉童話集』制作プロジェクトを開始しました。
このプロジェクトでは、三重吉やその作品、「赤い鳥」について理解を深める説明会や、同世代に届けるにはどのようなデザインがいいのかなどを模索するミーティングを重ね、約1年間、童話集の完成に向けて共に歩んできました。
この度、令和6年3月、令和の時代を生きる高校生の感性に彩られた新しい『鈴木三重吉童話集』が完成しました。
この童話集は、令和6年4月から広島市立図書館の各館と閲覧室でご利用いただけるとともに、図書館のホームページでもご覧いただけます。
また、中央図書館では、この童話集と関連資料の展示を行っていますのであわせてご覧ください。
多くの方々に三重吉の作品に触れていただく機会となれば幸いです。
令和6年4月2日(火)~5月30日(木)
中央図書館 2階 自由閲覧室A
広島市立中央図書館
広島市立中央図書館
〒730-0011
広島市中区基町3番1号
TEL 082-222-5542
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