広島を知る

広島に関わりのある21名の文学者

鈴木 三重吉

(1882~1936)
小説家・児童文学者

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猿楽町(広島市中区)に生まれる。
大学休学中、郷里で書きあげた「千鳥」が夏目漱石の推讃を受け、続いて「山彦」「小鳥の巣」「桑の実」などの秀作を発表。また、大正7年(1918年)、雑誌「赤い鳥」を創刊し、児童文学史上不朽の功績を残した。

『広島文学資料目録』(2004年)のうち「鈴木三重吉」 [PDF:1,126KB]

田中 純

(1890~1966)
小説家・劇作家

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大手町(広島市中区)に生まれる。
大正8年(1919年)、戯曲「五月の朝」で注目され、帝劇で上演。同年11月、里見弴、久米正雄らと雑誌「人間」を創刊。多くの戯曲・小説を発表。代表作「妻」は、信仰と愛欲の葛藤を描き高く評価された。

『広島文学資料目録』(2004年)のうち「田中純」 [PDF:300KB]

細田 民樹

(1892~1972)
小説家

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幼時を父の郷里、山県郡で過ごした。
軍隊批判を内容として代表作の一つとなった「或兵卒の記録」や、プロレタリア文学の影響を受けた作品群など数多くの小説を発表。第二次世界大戦中郷里に疎 開。戦後もしばらく広島の文学発展に尽力。「広島悲歌」などの著作がある。

『広島文学資料目録』(2004年)のうち「細田民樹」 [PDF:423KB]

若杉 慧

(1903~1987)
小説家

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安佐郡戸山村(広島市安佐南区)に生まれる。
前半生は教師。「微塵世界」で注目され文壇に登場。代表作とされる「エデンの海」は世評を呼び映画化された。晩年は旅と石仏に心を寄せ、随筆、写真集を刊行している。

『広島文学資料目録』(2004年)のうち「若杉慧」 [PDF:280KB]
『若杉慧資料目録』(2002年)
(デジタルアーカイブ「若杉慧」>当館所蔵若杉慧資料目録)

大田 洋子

(1903~1963)
小説家

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山県郡原村(北広島町)に生まれる。
広島の妹宅で被爆。「屍の街」は佐伯郡の避難先で障子紙やちり紙に綴られた。他に「海女」「桜の国」「人間襤褸」「半人間」「夕凪の街と人と」などがある。

『広島文学資料目録』(2004年)のうち「大田洋子」 [PDF:371KB]

原 民喜

(1905~1951)
詩人・小説家

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幟町(広島市中区)に生まれる。
広島疎開中に被爆。佐伯郡八幡村(広島市佐伯区)に移り、「夏の花」(原題「原子爆弾」)を執筆。翌年上京。「三田文学」の編集に携わり、遠藤周作らの後進を育てる一方、原爆体験にもとづく作品を発表していった。

『広島文学資料目録』(2004年)のうち「原民喜」 [PDF:401KB]
『原民喜資料目録』(2003年)
(デジタルアーカイブ「原民喜の世界」>06.当館所蔵「原民喜資料」全目録)

阿川 弘之

(1920~2015)
小説家

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白島九軒町(広島市中区)に生まれる。
海軍予備学生として入隊。復員後、文筆生活に入り「春の城」で作家としての地位を確立した。以後「魔の遺産」「雲の墓標」「山本五十六」「井上成美」など、多くの作品を発表した。平成27年(2015年)8月3日死去。

『広島文学資料目録』(2004年)のうち「阿川弘之」 [PDF:562KB]

桂 芳久

(1929~2005)
小説家

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高田郡吉田町(安芸高田市)に生まれる。
三島由紀夫の推薦で「群像」に「刺草の蔭に」を載せ、文壇に登場。原爆体験と死の虚無感を描き、やがて長編「海鳴りの遠くより」に発展させる。主著に「火と碑」「水と火の伝承」「光の祭場」など。

『広島文学資料目録』(2004年)のうち「桂芳久」 [PDF:145KB]

竹西 寛子

(1929~)
小説家・文芸評論家

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皆実町(広島市南区)に生まれる。
昭和39年(1964年)「往還の記」で田村俊子賞受賞。「儀式」が女流文学賞候補となり、注目を集める。以来、小説、評論の両分野で活躍。文学賞受賞も多数。原爆と現代をテーマにした「管絃祭」は、昭和53年(1978年)女流文学賞を受賞した。

『広島文学資料目録』(2004年)のうち「竹西寛子」 [PDF:694KB]

梶山 季之

(1930~1975)
小説家

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広島高等師範学校国語科卒。高師在学中から同人誌「天邪鬼」を主宰し、原民喜詩碑建立に奔走する。
社会派推理小説「黒の試走車」で文壇デビュー。現代世相を鋭く描くもの、官能的なものと多彩な活躍ぶりで、多くの読者を得た。

『広島文学資料目録』(2004年)のうち「梶山季之」 [PDF:801KB]

大庭 みな子

(1930~2007)
小説家

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終戦を賀茂郡西条町(東広島市)で迎え、被爆後の広島に救援隊として動員される。
昭和43年(1968年)「三匹の蟹」で群像新人賞と芥川賞を受賞し文壇に登場。以後幻想的で詩的な作品を次々と発表した。平成19年(2007年)5月24日死去。

『広島文学資料目録』(2004年)のうち「大庭みな子」 [PDF:354KB]

岡山 巌

(1894~1969)
歌人

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水主町(広島市中区)に生まれる。
昭和6年(1931年)「歌と観照」を創刊し、没年まで主宰。歌論の根底を西田哲学にすえ、当時期における短歌革新の旗手であった。主著に「短歌文学論」を軸とする10数冊の歌論や、「思想と感情」「運命」などの歌集がある。

『広島文学資料目録』(2004年)のうち「岡山巌」 [PDF:317KB]

正田 篠枝

(1910~1965)
歌人

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安芸郡江田島村(江田島市)に生まれる。
平野町(広島市中区)の自宅で被爆。占領下の言論統制が行われている中で、原爆の悲惨さを怒りをこめてうたった「さんげ」を秘密出版した。他に、「耳鳴り」「百日紅」、童話集「ピカッ子ちゃん」などがある。

『広島文学資料目録』(2004年)のうち「正田篠枝」 [PDF:135KB]

近藤 芳美

(1913~2006)
歌人

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12歳より広島の祖母のもとに寄留。
昭和7年(1932年)、広高在学中に中村憲吉に会い「アララギ」に入会、憲吉没後は土屋文明に師事。
昭和23年(1948年)、歌集「早春歌」「埃吹く街」で注目され、以来、戦後短歌の旗手として多くの歌集・評論集などを発表した。

『広島文学資料目録』(2004年)のうち「近藤芳美」 [PDF:605KB]

大木 惇夫

(1895~1977)
詩人

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天満町(広島市西区)に生まれる。
北原白秋に師事し、大正14年(1925年)、処女詩集「風・光・木の葉」を刊行。詩人としての地位を定め、多くの作品を発表。詩作のほか、訳詩・小説・伝記・児童文学・歌謡曲の作詞などにも才能を発揮した。

『広島文学資料目録』(2004年)のうち「大木惇夫 」 [PDF:533KB]

栗原 貞子

(1913~2005)
詩人

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安佐郡可部町(広島市安佐北区)に生まれる。
昭和20年(1945年)末、夫唯一や細田民樹らと「中国文化連盟」を結成、翌年雑誌『中国文化』を創刊、詩歌集『黒い卵』を出版する。創作活動とともに、核兵器廃絶を 訴える活動を続けた。主著に『私は広島を証言する』『ヒロシマというとき』ほか。

峠 三吉

(1917~1953)
詩人

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幼時から広島市に育つ。翠町(広島市南区)の自宅で被爆。
代表作「原爆詩集」をはじめ、詩作を通じて原爆の全人類的災禍を訴えた。また、「広島青年文化連盟」委員長として、文化サークル活動推進にも力を注いだ。

『広島文学資料目録』(2004年)のうち「峠三吉」 [PDF:325KB]
『峠三吉資料目録』(1990年)
(デジタルアーカイブ「峠三吉」>当館所蔵峠三吉資料目録)

黒田 三郎

(1919~1980)
詩人

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呉市に生まれる。
昭和22年(1947年)、鮎川信夫・田村隆一らと「荒地」を創刊。詩集「ひとりの女に」(H氏賞受賞)「失われた墓碑銘」「もっと高く」などのほか、評論集もある。また、「日本現代詩人会」理事長や「詩人会議」運営委員長も務めた。

『広島文学資料目録』(2004年)のうち「黒田三郎」 [PDF:400KB]

小山内 薫

(1881~1928)
演出家

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大手町(広島市中区)に生まれる。
歌舞伎でも新派でもない新劇の樹立を提唱し、明治42年(1909年)、市川左団次らと「自由劇場」を設立。
大正13年(1924年)、土方与志らと「築地小劇場」を興すなど、日本近代演劇の開拓者として活躍した。

『広島文学資料目録』(2004年)のうち「小山内薫」 [PDF:727KB]

畑 耕一

(1886~1957)
小説家・評論家・劇作家

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堀川町(広島市中区)に生まれる。
戯曲、劇評、大衆小説などに幅広く活躍。
主著に「棘の楽園」「広島大本営」「笑ひ切れぬ話」などがある。昭和19年(1944年)、安佐郡可部町(広島市安佐北区)に疎開。戦後は広島の文化運動に寄与し、この地に没した。

『広島文学資料目録』(2004年)のうち「畑耕一」 [PDF:439KB]

新藤 兼人

(1912~2012)
脚本家・映画監督

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佐伯郡石内村(広島市佐伯区)に生まれる。
シナリオを発表しつつ、映画の監督にも力を注いでいる。主な監督作品に、「第五福竜丸」モスクワ国際映画祭グランプリの「裸の島」「原爆の子」など。主著に「シナリオ修業」「新藤兼人の映画著作集」などがある。

『広島文学資料目録』(2004年)のうち「新藤兼人」 [PDF:580KB]

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